遥か400万年前、地球上には人類の祖先であるヒトザルが小さな群れを作っていた。
原始的な道具さえまだ持たない彼らは、見渡す限りの原野に生える草の芽を食べ、
死んだ動物の肉を喰らい、唯一の水飲み場である池を別のサルの群れと争いながら
生きていた。 ある朝、彼らの前に“それ”は忽然と現れる。最初は怯え、恐る恐る取り囲むばかりだった
彼らの中の一匹が、その巨大な黒石版“モノリス”に触れると、天恵を受けたかのように、
屍骸の骨を道具として使うことを知る。道具は武器となり、“進化”した彼らは、
生きていくために同族の殺戮も学ぶのだった。そして2001年――。
人類は、月に基地や植民地を持ち、宇宙ステーション5を中継地に、地球と月の間を
定期旅客宇宙船が通うまでに進化していた。
地球のケープ・ケネディ空港を飛び立ってから1時間半後、宇宙ステーション5に
到着したオリオン号には、フロイド博士が乗っていた。極秘任務を帯びた博士は、
ステーションでエアリーズ号に乗り換え、2日後、月のクラビウス火口近くの基地に到着し、
地下の巨大な気密室に降り立つ。この基地は月の南極寄りにあるため、地球は
決して沈むことがなく、常に地平線の少し上空に、満月の50倍以上の明るさで輝いていた。
博士の任務は、北方にあるティコ火口で掘り出された謎の巨大な物体の調査であった。
博士は知る由もないが、それは、400万年前、人類の祖先に進化を授けたあの黒石版
“モノリス”であった。科学者たちは、モノリスが木星方向に強力な電波シグナルを
送っていることを解明する。
18ヵ月後、その謎を解くため、原子力宇宙船ディスカバリー号が、地球から
約8億キロ離れた、太陽系最大の惑星である木星へ派遣される。
乗組員はボウマン船長、プール操縦士、冷凍カプセルの中で人工的冬眠状態にある
3名の科学者に加え、思考力や感情などの最高の人工知能を持つスーパー・コンピューター「HAL(ハル)9000」が搭乗していた。
順調に進んでいた飛行途上、突然、HALが船の故障を告げる。しかし、故障はなかった。
船の頭脳であるHALは、なぜ故障を告げたのか? 人間に絶対服従だったHALの
小さな反乱に不審を抱いたプールは、不可解な事故死を遂げる。
さらに、次々と冷凍カプセルの機能を停止していくHAL。
いまや、完全な敵となったHALとの死闘の末、ただ一人生き残ったボウマン船長の前に、
あの巨大なモノリスが現れる
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