21世紀の大都会メトロポリス。そこはバベルの塔を想わせる
高層ビルが建ち並び、ビルからビルへ、自動車が走りまわる高度な
科学をもつ都市である。今、その進歩の象徴とも言うべき
超高層ビル「ジグラット」の完成式典が行われていた。
このメトロポリスを支配するのは、大トラストの
主人ヨン・フレデルセン(アルフレッド・アベル)とその一族であり、
大会社の経営者、高級社員、技術者はすばらしい楽園に住んでいる。
そのレッド公が華々しい演説をする中、ちょっとした騒ぎが起きる。
式典を混乱させた男を、警備中の黒シャツの若者が公衆の面前で
射殺してしまったのだ。それを見ていたのが、私立探偵の
ヒゲオヤジこと伴俊作と、ケン一少年。二人はある事件を追って、
このメトロポリスにやってきたばかりだった。ところが、殺された男は
ロボットであることが判り、黒シャツの若者・ロックは平然と去っていく。
この国には社会的矛盾があった。都市の構造が近代的な
地上都市と退廃的な地下都市という二重構造であることに
象徴されるように、この都市に生きる人々の間には、発達した
ロボットによって文明の恩恵を受ける者、逆にロボットによって
働き口を奪われた者、ロボットにも人権を主張する団体他、様々な
確執が存在した。
特にロボット社会から人間の復権を求める自警団を組織する
マルドゥク党は、ことある毎にロボットを破壊する等、混沌としたこの
国は一触即発と言える状況にあった。
ヒゲオヤジとケン一はロボット刑事のペロと共に捜査を進め、
ついに求めていたロートン博士の居場所を突き止める。
ロートン博士は生体を使った人造人間の開発が問題となり、
国際手配犯となっていた人物。しかし博士は、実はレッド公に
匿われており、彼の指令で新たな人造人間を研究・開発中であった。
その姿は、レッド公の亡き娘“ティマ”と同じ顔をしていた…。
一方、地下10階の工場には無数の奴隷化した労働者が、
巨大な機械のまわりで、1日10時間の労働を強いられ、
苦しい生活をしいている。
レデルセンの息子フレーダ(グスタフ・プレーリッヒ)は、ある日
美しい救世軍の女士官マリア(ブリギッテ・ヘルム)と出逢う。
彼女は労働者達に信仰を説いており、フレーダーはマリアによって、
地下労働者の実情にはじめて接し、心を動かされる。
そのころ、異端の科学者(ルドルフ・クライン=ロッゲ)が、女性の
人造人間ーゴーレムの未来版を発明した。フレデルセンは
その人造人間をマリアそっくりにつくらせ、労働者に向かって
暴動挑発の説教をさせようと計画する。
彼は労働者の革命を抑圧することで、地下の管理をいっそう
きびしいものにするつもりなのだ。
この狙いは成功した。労働者は立ち上がった。地下の機械は
破壊し、狂った機械は大洪水を引き起こし、そしてたくさんの
子供たちが犠牲になった。
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